【特別編】銀行業への投資について(1)
こんばんは。
時間が出来たので、銀行業界の今後の取引方針について相場雑感を記載してみたいと思います。
結論から言うと、
「観光業が盛ん、またはサービス業のウエートが大きい県の第一地方銀行の空売り」
を検討していきます。
まず銀行の主要な収益ですが、
1.貸出利息
2.手数料
3.運用
大きく分けると以上の3つになるのではと思います。貸出利息については、後出したいと思います。手数料とは、銀行が生命保険や投資信託の窓口となっており、その販売時に手数料をもらっています。少し前に、手数料の良い、豪ドルなど使った外債運用型の保険商品をリスクなどをしっかり説明せず販売していたことが問題視されたこともありました。
保険はともかく、この相場状況では投資信託はなかなか売れないでしょう。手数料収入は間違いなく下落することでしょう。
次に運用ですが、地方銀行や信仰金庫では、部署としては運用部門があるものの、人材が足りておらず、知識のないものが対応している多いとニュースになっていました。空売りする銘柄については、できる限り国債の運用ウェートが低いところがいいですね(特に米国債は金利が大幅に低下したため、額面は大幅に上昇)。また、運用のインカムゲインについても、米国債の金利が低水準で維持しており、今後も米当局(CBO)に見込みでは0.6%程度の水準が続くとのことです。今まで1.5~2.0%の利鞘が稼げた米国債も今後はその半分以下の金利となります。
今回、なぜ銀行ついて考えてみようかと思ったかというと、やはり本業の貸し出しについて思うところがあったからです。
新型コロナウイルスの感染拡大で資金繰りに困っている企業は数多く出てきている(かつ今後も出てくる)と思います。貸し倒れがことはもちろんながら、現在日本でも行われている、政府保証の融資についても問題があると思っています。
政府保証の大きく分けて2種類あります。
1.政策金融公庫からの融資
2.信用保証協会を通じた融資
政策金融公庫はほぼ官営の組織であり、今回はいったん説明は省きます。2の信用保証協会を通じた融資というのは、銀行などを通して信用保証協会へ申し込みを行い、協会の承認が取れた、銀行から融資が下りるというものです。銀行は、融資を行うにあたり、保証協会が保証人となるため、安心して融資できるというものです。
通常は、保証協会が保証しても、銀行が責任を2割負う(仮に1億円融資先が破綻した場合、銀行も2千万の貸し倒れを負うということ)ことになっているようですが、今回のような異例時の融資では、保証協会が100%責任を取ってくれるようです。
当然、地方の第一地銀は、今後も倒産リクスの大きい飲食店や旅館業などの先にもジャンジャン貸し出すでしょう。貸出が増え、金利も、銀行の決算上でも、貸し倒れ引当金がつまれない(多分)ノーリスクの保証協会貸出はメリットとなると思います。
ここまではこの制度が銀行にメリットがあることだらけでしたが、私が思うに地方で体力がない中小企業に貸して、今後コロナ影響が長引いた場合(一番の書き入れ時であるGWは逃すことが確定し)、やはり倒産となる会社がたくさん出てくることになるでしょう。
そうなった場合、最終的には保証協会がリスクを背負ってくれるものの、貸した資金がリスケジュールとなり、最終的に倒産となるまでの手続きはおそらく煩雑で、手間のかかる業務となると思います。この業務は保証協会ではなく、銀行が引き受けるようです。
そうなると今までは、そのような業務に割く時間が増え、ネガティブな仕事(収益を生まない仕事)が増えることで生産性や収益率は下がることになると思います。
以上のことから、観光業やサービス業が盛んな県の第一地銀が影響を受けやすく、その融資業務を担う第一地銀で空売りを狙えるのではと思いました。
タイトルに(1)とあるように、選別を行っていませんので今回内容を踏まえ、チャートなどを勘案し、(2)で銘柄を出して思います。